ハフモデルにおけるネット店舗運営の考察
アマゾンの予測前出荷の記事をみて、以前簡単にまとめたレポート思い出したのでブログへ転載。ひょっとすると、どちらかの方の書かれていた箇所がそのまま残っているかもしれないけど、もう記憶の彼方なのでどこか分からない。引用説明入れていないけどゴメンと先に謝っておく<(_ _)>
ハフモデルとは
ハフモデルとは主として小売店舗の立地計画について、事前に集客力、売上高の予測を行うためのモデル式のことをいいます。「ハフ」とは考案者のダビッド・L・ハフ氏から取られています。
都市・地域の小売商業のポテンシャル(=商業施設の需要量)を評価する目的でもよく用いられ消費者が買い物をするときに店舗をどのように選択するかを、ハフモデルは以下の3つの要因により説明されるという仮設を基に組み立てられています。
- 身近な店舗を指向すること
- 品揃えの豊富な(施設規模の大きな)店舗を指向すること
- 駐車場が整備されているなどの利便性が高い店舗を指向すること
つまり、ある地区に対するある店舗の吸引力は、その地区とその店舗の距離に反比例し、店舗の規模に比例することになります。数式で表しますと以下のようになります。
i : 居住地 j : 商業地Pij : 居住地 i の消費者が、商業地 j を選択する確率αj : 商業地 j の魅力度Kj : 商業地 k の商業力(販売額や売場面積など)Dij : 居住地 i と、商業地 j の間の距離(時間距離)λ : 距離 Dij にかかるべき数で、市場特性や消費特性を示す。
(地域や商品・人によって、距離の抵抗感が異なる現象を表現する)
上 記のλは買い回り品よりも最寄り品の方が大きくなります。つまり最寄り品はできるだけ近い店舗で買う、買い回り品は遠くても品揃えのよい店舗で買うという 特性を表現する係数なのです。また、距離Dijは、物理的な距離ではなく、時間距離です。これは時代の推移とともに変化するモータリゼーションの影響で、 物理的距離そのものに対する抵抗感が異なるためです。
モータリゼーションとか、既に死語で『あまちゃん』の大吉しか思い浮かばないくらいの概念になっているけどw
インターネットでの消費者行動
イ ンターネットの特性としては、最寄り品の場合はモータリゼーションの恩恵を受けることの出来ない消費者を対象とした配送サービスで、トイレットペーパーや 飲料水などの、日常の商品のうち嵩がかさむものを商材として扱う店舗は、比較的に受け容れられやすいものです。買い回り品は選択肢が、より豊富な店舗が高 い集客力を得ることが出来ます。ただしモータリゼーションの恩恵を受けることが出来ない消費者の大多数は高齢者であることが多く、インターネット利用のミ スマッチがあります。
最寄り品を販売するネット店舗では、日用品として求められることから配送にかかる時間が、より 短い商店が好まれ、比較的に狭い地域で即日~翌日での配送条件を整えることが必要とされます。ネット広告の実施においては、配信エリアを特に限定して行う ことでROAS(広告費用対効果)を高めること出来ます。
買い回り品を販売するネット店舗では、品揃えに対する常時 在庫との比率が重要な要素となります。多くの品揃えと、それに対する在庫を必要とするため、経営的に非効率になりがちです。ネット店舗には、買い回り品を 扱う店舗が大多数であり、オリジナルの商品を扱う店舗以外では、大手資本を除き成功率の低い分野です。
インターネッ トをよく利用する消費者は、価格を重視します。他店と同じ商材であれば少しでも安い店舗で購入を決定します。片方で圧倒的に安い店舗があっても売れない場 合があります。実店舗と同様、モータリゼーションの利便性に対するユーザービリティ(ホームページの扱い易さ)が不足したホームページでは期待した売上げ を得ることが出来ません。そのためホームページは、より簡便に扱えるようにする必要があります。
インターネットの消 費者のうち、日常の仕事、生活における知識を求めながらネット店舗を訪問するケースもあります。オリジナルの商品を扱う店舗では、オリジナルが生み出され た過程など含めて、仕事、生活に役に立つ情報を提供することで再訪問の確率があがります。再訪問が重なることで購買意欲にも繋がります。その場合、消費者 は店舗の熱心な信奉者となり、リピートの購入率をあげることになります。オリジナル商品を扱う店舗では、きめの細かいサービス・情報の提供を行うことが重 要で、再訪問の際には参考になる情報が新しくあることがすぐに判るようにしてください。
この再訪問をさせることに対しては、またいろいろとあるのですが、そこはまた別の機会に
【記事を書く気になった元記事コレ】
Amazon、「予測出荷」の特許を取得 ― 注文される前に商品を出荷
https://jp.techcrunch.com/2014/01/20/20140118amazon-pre-ships/